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「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律」(2025年6月4日)
令和7年6月4日、「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律」が成立し、同月11日に公布されました。
この法律により、労働施策総合推進法の条文が一部改正され、カスタマーハラスメント(以下「カスハラ」といいます。)対策の強化が図られることとなりました。この改正は、公布の日から1年6月以内で政令で定める日から施行される予定です。
厚生労働省が令和5年に行った調査では、パワハラ、セクハラ、妊娠・出産・育児休業等ハラスメント、介護休業等ハラスメント及び就活等セクハラについては、令和2年時点と比較した時に、相談件数が増加していると回答した企業よりも、相談件数が減少していると回答した企業の方が多いにもかかわらず、カスハラについては、相談件数が増加していると回答した企業の方が多いという結果になりました。ハラスメントに対する関心が高まっている今日においても、なお相談件数が増加している点で、カスハラに対し何らかの措置を講ずる必要性は高いといえます。
今回の法律の成立に伴い、全事業主に対し、カスハラについて「雇用管理上の措置義務」が課されることとなりました(改正後の労働施策総合推進法33条1項)。この「雇用管理上の措置義務」の具体的内容については、厚生労働大臣がその指針を定めることとされました(改正後の労働施策総合推進法33条4項)が、現時点で正式な指針は公表されておりません。ただし、令和7年12月10日に、厚生労働省より、指針(案)が公表されております
今回の改正がなされる前から、事業主が適切なカスハラ対策を講じなかった場合、安全配慮義務違反を理由として、労働者から事業主に対する損害賠償請求が認められてきましたが、今回の改正で、事業主が適切なカスハラ対策を講ずる義務を負うことが法律上明記され、具体的には、事業主が上述した6つの「雇用管理上の措置義務」を負うこととなりました。自社におけるカスハラ対策が十分か否か、一度ご確認をいただく良いきっかけになれば幸いです。
(担当:渡邉)
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