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「第4回上場申請までの大まかな流れ」では上場申請までの大まかな流れを説明しましたが、今回は、上場申請から上場までの大まかな流れを説明したいと思います。
上場予定会社は、「第4回上場申請までの大まかな流れ」の最後で説明をした主幹事証券会社の審査部門による上場申請に係る審査(推薦審査)を無事に合格した後、上場申請書類一式(主幹事証券会社の上場審査で合格したことを示す主幹事証券会社による推薦状を含む)を上場したい市場が属する証券取引所に提出することにより上場申請を行うことになります。
証券取引所は、上場申請書類の提出を受けた上場審査を開始します。
証券取引所における上場審査の方法としては、まず、形式基準を満たしているか(受付基準を満たしているか、不受理事項に該当しないか)を検討し、形式基準を満たしていることになれば、実質基準を満たしているかにつき具体的に審査を行っていくことになります。なお、形式基準・実質基準の中身は各市場によって異なります(この点については「第2回東京証券取引所の市場について」でも少し説明しています)。
証券取引所は、形式基準審査の後に実質基準審査を行いますが、実質基準審査は、通常、①上場予定会社へのヒアリング、②実地調査、③監査法人へのヒアリング、④監査役面談、⑤社長面談、⑥社長説明会という順序で行われます(上場を申請した市場によって実質基準審査の流れ・内容は若干異なりますので、以下、マザーズにおける上場審査の内容を記載します)。
まず、①上場予定会社へのヒアリングは、証券取引所の審査担当者が、提出された上場申請書類をもとに上場申請会社に対し口頭で質問をすることで行われます(通常、ヒアリングは4回行われます)。この質問に対する回答は、主幹事証券会社が代わって行うことができず、上場予定会社の担当者が自ら回答しなければならないため、事前の周到な用意が重要となります。
次に、②実地調査として、証券取引所の審査担当者が上場予定会社の本社や工場などに赴き、事業内容の実態を確認します。
その後、③監査法人へのヒアリングとして、証券取引所の審査担当者が上場予定会社と監査契約を締結している監査法人に対し、内部管理体制や経理の状況などについて質問を行います。
そして、④監査役面談として、証券取引所の審査担当者が上場予定会社の監査役(原則として常勤監査役)に対し、実施している監査の状況などについて質問を行います。
その後、⑤社長面談として、証券取引所の審査担当者が上場予定会社を訪問し、社長に対し、経営ビジョンや上場後の取り組みなどについて質問を行います。
そして最後に、⑥社長説明会として、社長が証券取引所の役員等の前で経営方針や事業計画などについて説明を行い、質疑応答を経た後、証券取引所の役員等から上場会社になった際の留意事項などに関する説明を受けます。
証券取引所が上場を承認した場合、上場予定会社は、証券取引所と上場契約を交わすことにより上場が実現することになります。上場申請から上場承認までの期間としては、東証第一部・第二部のような本則市場では3~5ヶ月、マザーズのような新興市場では2ヶ月程度が一般的と言われています。ただ、上場が承認されてからすぐに上場が実現するというわけではなく、上場に際して株主の公募を行う場合には証券取引所による報道機関への発表から約1か月後、株主の公募を行わない場合には報道機関への発表から約1週間後に上場日が設定され上場がなされることが通常です。
2015年10月 執筆
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