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レピュテーション部会活動報告

広報学会レピュテーション研究部会での活動報告

平成22年5月に日本広報学会のレピュテーション研究部会が発足しました。

この部会では、レピュテーションとCSR、インナーコミュニケーションの関係に注目して情報収集を行い、組織のレピュテーションや業態別のレピュテーションについての議論を通じて分析していくことが予定されています。活動期間は2年間で、毎月1回定例会が開催される予定です。

このコーナーでは、レピュテーション研究部会での活動報告を順次させていただきます。

第18回

平24.1.17

第18回レピュテーション部会では、フランテック法律事務所所長弁護士金井高志氏が、「風評被害と名誉毀損における損害」というタイトルで講師を務めました。
 

全体の構成としては、まず、風評の意味と風評被害・風評損害の意義について、辞書的な意味を踏まて、その言葉に含まれる要素を分析し、次に、判例等による法律学上の意義について説明がされました。

そのうえで、原子力事故による風評被害に関する事例や、マスメディア等のメディアによる信用毀損等によって企業・法人が損害を被った事例など、具体的な事例を参考にしながら、風評損害に関する法律上の根拠規定に基づいて認められ得る風評損害について解説がされました。
 

名誉毀損の損害賠償については、まず、刑法上の名誉と民事上の名誉とでは、その意義が異なることについての説明がなされ、刑事事件としての名誉毀損と民事事件としての名誉毀損についての解説がされました。
 

また、損害賠償(慰謝料)については、名誉毀損における、いわゆる「100万円ルール」についての説明がされたほか、メディアがその報道によって著名人の名誉を毀損した場合や一般人の名誉を毀損した場合、インターネットにおける名誉毀損、ソーシャルメディアにおける個人による企業・法人に対する名誉毀損の場合などに分けて解説がなされました。
 

今回は、オブザーバーとして参加された方もいらっしゃり、沢山の方に参加していただきましたが、参加者の方々からは、風評被害に関して、法的な面からの解説を受ける機会はこれまであまりなかったとのことで、難しいけれど面白かったとの感想をいただきました。

特に、刑事事件では、「人を犯罪者とするか否か」にかかわる問題であることから、民事事件に比べてかなり厳格な定義付けが必要とされるという点が興味深かったとのことでした。

第16回

平23.12.13

第16回のレピュテーション部会では、「日本の競争力」というタイトルで、ライフネット生命保険株式会社代表取締役社長の出口治明氏が講師を務められました。

株価低迷と円高から日本が世界からどのように見られているかといった解説から始まり、企業価値、ソーシャルマーケティング、人材活用、古典による論理思考などについて、具体的な数字やデータなどを挙げながら幅広くお話いただきました。

出口氏の幅広く、深い見識に基づいたお話に圧倒されると同時に、沢山の刺激を与えていただきました。また、部会後に開催された懇親会にも参加してくださり、その席でも、参加者の方々からの質問に気さくに答えてくださっていました。私も、今後の事業戦略に関するアドバイスをしっかりいただきましたので、是非、実践していきたいと思います。

第15回

平23.9.7

第15回のレピュテーション研究部会では、九州産業大学商学部第一部商学科の五十嵐正毅先生が、「コーポレート・レピュテーションに関する研究例-日本におけるコーポレート・レピュテーションの経験的研究の一例-」というタイトルで、講師を務めてくださいました。

五十嵐先生がされている研究では、

  • 「コーポレート・レピュテーションが何をもたらすのかを明らかにする」
  • 「カスタマー・コミュニケ―ション活動がコーポレート・レピュテーションを高めるかを明らかにする」

ことを目的として、日経広告研究所CC研究会の調査データ(2009)を利用して分析を行ったところ、次のような結果が得られたとのことでした。

  • 「よい従業員のいる企業、社会貢献に熱心な企業というイメージの獲得は、コーポレート・レピュテーション向上に有効、ただし、イメージからコーポレート・レピュテーションへの影響力は業界によって異なる」
  • 「『企業姿勢に敏感な人』ほどコーポレート・レピュテーションも高く評価する傾向にありそう」
  • 「コーポレート・レピュテーション向上に向けて『従業員の評価』『社会貢献の評価』の獲得をどのようなターゲットに向けて訴求することが有効かは、業界によって異なる」

発表後には1時間ほどかけて質疑応答がなされ、受講者から様々な質問がなされました。受講者の興味の対象がそれぞれに異なることから、質問の内容も多岐にわたり、質問の内容自体も、とても興味深く、示唆に富むものでした。

第14回

平成23.8.3

第14回のレピュテーション研究部会では、平成22年4月から平成23年7月までの約1年半にわたる部会の活動における成果についての振り返りを行いました。
 

本研究部会では、初期の活動としてレピュテーションの概念の整理を行いました。

その後は、企業不祥事、消費者対応、従業員、ソーシャルメディアなどに関して、それらとレピュテーションの関係にかかる問題について、外部講師を含む担当者からレクチャーを受けました。各回、部会の前半1時間はレクチャーを受け、後半の1時間は、レクチャーの内容に基づき、メンバー間でディスカッションを行いました。

各メンバーの職種や専門とする分野等が様々であったことから、同じレクチャーを受けても、それぞれに問題意識を持つ点が異なり、そのことより却っていろいろな気づき生まれ、とても有意義な活動がなされてきました。このことは、今回の振り返りにおいてメンバー全員に共通する感想であったように思われました。
 

本研究部会の活動期間は、平成24年3月までで、残すところ7か月ほどですが、残りの期間の活動について、メンバーから興味深い内容の提案がいろいろとなされ、残期間の活動についても大いに期待ができそうです。

なお、本研究会の活動状況については、平成23年10月23日開催の日本広報学会において活動報告が行われる予定です。

第13回

平成23.6.30

第13回のレピュテーション研究部会では、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社ライフスキャン事業部マーケティング部カスタマーソリューションマネジャーの伊東順也氏が「カスタマーリレーションからみたレピュテーションとその維持向上のための取組」というタイトルで講師を務めてくださいました。

1995年施行の製造物責任法、2003年の個人情報保護法の制定、2009年の消費者庁の設置等、消費者保護の強化が進む状況の中で、企業におけるカスタマーリレーションは、企業のレピュテーションの維持向上のために重要な役割を果たしています。

 
カスタマー対応は、「一事が万事」「百戦百勝」でなければならず、100件のうちのたった1件の対応ミスが、企業のレピュテーションを傷つけてしまうという覚悟が必要であり、一人一人の社員が自らスポークスマンであるという意識をもって対応することが必要とされるというお話をお伺いし、カスタマー対応部門における業務の重要性を再認識しました。

また、情緒表現の良し悪しは相手の情感を左右して「印象」として残るということ、そして「良い印象」は、快適な余韻として伝わるものであり、良い印象により好感度が向上しロイヤリティがアップすることにより、不当なクレームを減少させることにも繋がるというお話は、とても興味深かったです。

第12回「震災報道とその舞台裏からメディアの役割を考える」

第12回(平成23年6月1日)の研究部会では、「震災報道とその舞台裏からメディアの役割を考える~報道ができたことできなかったこと~」というテーマで、放送作家の村上信夫氏が講師を務めてくださいました。
 

まず、テレビにおける東日本大震災についての報道の概要についてJCCによるデータ分析から得られる情報に基づいたお話をしていただきました。

また、今回の震災で、人々がどんなメディアから震災情報を得ていたのかについて、野村総合研究所の調査結果に基づいた説明をしていただきました。
 

特に興味深かったのは、「ネットとテレビの融合」ということです。テレビ放送に欠けている「保存性」という機能をネットが補完するという関係が今回の震災報道で生じたということです。

本来、テレビ局が制作するコンテンツの放送は一過性のものですが、それをYoutube等の媒体によりネット上で流すことにより、テレビ局が制作した質の高いコンテンツがネット上でより多くの人たちによって視聴されたということは、今回の震災報道で評価されるべき点の一つであると認識されているということです。
 

この他にも、被災地の人々が必要とする情報と被災地外の人々が必要とする情報の相違、複数のメディアが存在しながら各メディアが其々同じような内容の報道しかしないことの不効率性、震災時のテレビ報道における各スポンサーが有しているCM枠の取扱の問題、外国のメディアと日本のメディアの報道に対する倫理観や価値観の相違、報道の対象とされない地域の人々や情報を受け取ることができない人々が受ける不利益の問題など、今回の震災報道には様々な課題や疑問があったこと、そして今後の課題が山積みであるということを認識させていただきました。
 

お話の全体を通して、被災地で命がけで報道に取組んでいらっしゃる方々の真摯な姿勢がとても印象的でした。

第11回「震災とレピュテーション」

H23.4.25

第11回の研究部会では、3月11日に東日本大震災が発生したことから、「震災とレピュテーション」を全体のテーマとして、複数の方に講師をしていただき、それぞれの立場から発表をしていただきました。

立教大学院21世紀デザイン研究科博士後期課程3年・元ロッシュ・ダイアグノスティックス広報・CSRグループマネジャーの稲見陽子氏からは「3.11震災へのCSR対応」というテーマで、ロッシュ・ダイアグノスティックス株式会社のCSR活動基本方針やCSR活動内容、3月11日に発生した震災へのCSR対応や実際に震災へのCSR対応を経験された担当者の方の声などについて発表していただきました。

また、花王株式会社生活者コミュニケーションセンター生活者コミュニケーション部部長の大島昌子氏からは震災時における花王の消費者対応について発表していただきました。
 

さらに、北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院准教授の北見幸一先生は、今回の震災において「想定外」という言葉がキーワードとして注目されたことをとらえて、リスクマネジメントの基本に立ち戻り、今回の震災がどのような教訓をもたらしたのかということをテーマに発表していただきました。
 

それぞれの発表が大変興味深く、あっという間の2時間でしたが、全体を通して一番強く感じたことは、震災時において企業が行うCSR活動は、(1)各企業が持つ強みを生かしたものであるということが重要であり、(2)その活動の内容は、震災発生後における時間の経緯に伴い、その時点において、企業に求められている活動がどのようなものであるかを適宜判断した上で、行うことが必要とされること、そして(3)企業のCSR活動の状況についての報告は、適宜行うことが求められる一方で、あまり広告・宣伝的な意味合いが色濃くならないよう、報告のタイミングや頻度などについて配慮することが大切であるということでした。

震災時における企業の広報活動については、消費者が必要とする情報を迅速かつ正確に提供するということが企業に求められるとともに、その広報活動の在り方が、その後の企業のレピュテーションに大きく影響しうるものであることを認識したうえで、行うことが必要であると思われます。

第10回(H23.3.1)は、元雪印乳業株式会社取締役で、現在はイーエヌ大塚製薬株式会社の取締役をされていらっしゃる脇田眞氏が「雪印の失敗と企業再生への歩み」というタイトルで講師を担当されました。

脇田氏は、2000年6月に雪印食中毒事件が発生した際に広報担当をされていた方で、当時の雪印乳業における広報室の状況や、不祥事に対する会社の対応の不手際に関して、如実に語ってくださいました。
 

事件発生前の雪印は、エクセレントカンパニーであり、会社の広報は外部の代理店任せ、プレスリリースに関しては常に上から目線の対応で、広報室は、実際には何もすることがなかったそうです。

そして、広報室が広報室としてまったく機能していなかった中で、事件が発生し、今でも語り継がれている史上最悪といわれるあの記者会見が行われた訳ですが、脇田氏のお話を伺っていると、10年以上前の事件が、ほんの最近の事のように感じられたのが、とても印象的でした。
 

今年の4月1日には「雪印メグミルク株式会社」が念願の東証1部に上場を果たす予定ですが、グループ全体の存亡が危ぶまれたあの事件から、東証1部に株式上場するまでに至ったこの10年あまりの間、雪印はただひたすら、脇田氏のお言葉を借りれば「愚直に」企業再生を目指して、歩んできたとのことでした。

今回のお話を伺う中で、企業にとって、一度落としてしまったブランドを回復させることがいかに困難なことであるか、現実の厳しさ、そして企業における広報の役割の大切さを改めて認識することができました。

第9回レピュテーション部会「働きがいのある会社」

第9回(平成23.1.25)は、『日本でいちばん働きがいのある会社』の著者であるGreat Place to Work (GPTW)Institute Japanの和田彰氏が講師を担当されました。
 

「働きがいのある会社ランキング」はGPTWにより世界44か国で3800社超の会社を対象にして実施されている企業評価です。「働きがい」という、会社の従業員の意識に注目し、「信用」、「尊敬」、「公正」、「誇り」、「連帯感」の5つの要素に基づいたアンケート調査を会社で働くすべての雇用形態の従業員に対して行い、その結果を評価してランキングします。

その点、Fortuneが行っている「最も尊敬される会社」などのような外部からの視点によるランキングとは異なるものとなっています。
 

「働きがいのある会社ランキング」は、日本においても2006年から毎年実施されており、2010年には、ワークスアプリケーションズ(1位)、モルガン・スタンレー証券(2位)、Plan Do See(3位)などが上位にランキングされ、上位企業については、日経ビジネスで公表されています。
 

「働きがいのある会社」ランキング調査に参加する企業の多くは、経営者の判断で参加を決めるとのことですが、参加企業の主な目的には、より良い人材を確保するということにあるようです。

調査に参加するためには最大で60万円の調査費用がかかるそうですが、調査の結果、上位にランキングされ、日経ビジネスで公表されることになれば、人材採用にかけるコストとしては格安で、かつかなりの効果が望めるものと思われます。

最近では、大企業だけでなく、中小企業でも参加を希望する会社が増えていることから、従業員数が25名以上であれば、参加できる仕組みが作られているとのことです。
 

「企業は人なり」といいますが、近年、これまで以上に、企業における「人」の価値は高まっているのではないでしょうか。

多くの企業が生き残りをかけて、あるいは更なる飛躍のために、優秀な人材の確保に戦略的に取り組もうとしている現状が、和田氏からのお話からも伝わってきました。

第8回「現代社会におけるネット風評リスクの捉え方」

第8回(平成22.12.20)は、「現代社会におけるネット風評リスクの捉え方」というテーマで、株式会社ガーラバズ代表取締役の佐野真啓氏が講師を担当されました。

近時のネットユーザは、特定のメディアだけを活用するのではなく、オンライン上の様々なメディアの間を行き来しながら情報の収集・評価・発信を行っており、また、マスメディアもそのようなインターネットメディアの影響を受けているという現状の中で、最近のソーシャルメディアを活用した事例がいくつか紹介されました。


最近注目されている、いわゆる「まとめサイト」による影響の大きさについても説明がされました。

ネット上にアップされた何気ない一つの情報について、同様の情報が蓄積されていくことにより、その情報が事実化していき、その結果、炎上や批判集中などのクライシスが引き起こされることになるとのことであり、また、この過程において、当該情報のまとめサイトが作られた時点において、既にクライシスが発生していると認識すべきであるとのことでした。
 

部会のメンバーの中でも情報収集を行う際にまとめサイトを活用するという方がとても多く、まとめサイトが及ぼしうる影響の大きさを改めて認識することができ、今後のレピュテーション・マネジメントのあり方を考えるうえでも大いに参考になりました。

第7回「不祥事報道コンテンツの確立」

第7回(平成22.11.30)は、「不祥事報道コンテンツの確立」というテーマで、放送作家である村上信夫氏がレクチャーをされました。

村上氏は1989年から放送作家としての仕事をされていますが、80年代から生じているTVの動きとして、「ワイドショーのニュース化」と「ニュースのワイドショー化」の流れがあるとし、この背景には主婦が政治経済に関心を持ち始めたことにあるとしています。

また、村上氏は、不祥事報道の中でも、拡大していく不祥事報道と収束していく不祥事報道があることについて疑問を持たれ、不祥事をテーマにした研究を立教大学の大学院で現在も続けられています。
 

特に興味深かったのは、戦後の不祥事史を見ていく中で、証券会社による損失補てんの問題をきっかけに、違法ではなくても不正なもの、一般の人が不公平だと感じるものについてまで不祥事概念が拡大し始めたということです。

不祥事報道が拡大するか収束するかなどについて、メディアの取組みのあり方により影響を受けているという状況から、企業のレピュテーション・マネジメントにおいて報道機関への対応や日頃のコミュニケーションのあり方がいかに重要であるかということがわかります。

第5回「ITイノベーションによる情報の流れ方の変化」

第5回(平成22.9.28)の研究部会では、株式会社KDDI総研の小林雅一氏が「ITイノベーションによる情報の流れ方の変化」というテーマで講演されました。

講演では、コミュニケーション理論について、コミュニケーション理論の概論および世論形成の2段階理論について解説していただきました。
 

今回の部会では、メディア構造の変化とコミュニケーション論について、検討する機会が与えられ、レピュテーションについての情報流通の基本事項を理解するに当たって、重要な視点が与えられたように思いました。

特に、メディア構造の変化において、ネットワーク型の情報流通について、従前はリアルの世界における対面を中心とする情報流通であったものから、情報通信のインフラの発達を基礎とした情報流通が各段に増加し、また、リアルタイム性が急伸していることについての分析が、今後必要になることについて、認識を深めることができました。

こうした点を含め、今回の部会は、大変示唆に富むものでした。

第4回「事業計画マネジメント(BCM)とレピュテーション」

第4回は、BCI日本支部事務局長の前田泉氏がレクチャー担当をされました。タイトルは「事業計画マネジメント(BCM)とレピュテーション」でした。
 

事業継続について「あらかじめ定めた受容可能なレベルで事業運営を継続するために、インシデント及び事業中断(混乱)に対して計画を立案し対応する、組織の戦略的及び戦術的能力」と定義し、また、BCMについて「組織への潜在的脅威や、そうした脅威が現実となった場合に引き起こされる可能性のある事業運営上の影響を特定する包括的なマネジメントプロセス。」と定義されたうえで、いま、BCMが求められる背景や企業価値とレピュテーションとの関係について説明がなされました。
 

アンケート調査によると、「企業価値とは何か?」という質問に対して54%が「企業に対する共感の度合い」と答えており、他方、「時価総額」と答えたのは22%に過ぎず、この結果からわかることは、企業に対する評価に関しては、財務的な面よりも企業の姿勢やイメージを重視する傾向が強くなっているということです。

また、「どんなときに転職を考えるか?」という質問に対しては、46%が「企業が透明性を欠いていると感じたとき」、48%が「企業が信頼性を喪失したとき」と回答しており、企業における人材流出もレピュテーションに関係しているということがわかります。
 

今回の発表では、近時においては企業の価値を評価するに際しては、企業の信頼性に対する評価の占める割合が大きくなっているということを客観的な数字を通して確認することができました。

第3回「レピュテーションと危機管理広報“経営財務的視点による考察”」

第3回(平成22.7.28)の研究部会では、北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院准教授の北見幸一先生が「レピュテーションと危機管理広報“経営財務的視点による考察”」というテーマで講演されました。

講演では、北見先生の著書『企業社会関係資本と市場評価』が参考図書として使用され、先生が研究されている「社会関係資本」(信頼・規範・ネットワークを核とした資本概念)という概念に基づき、企業資本と社会関係資本の評価の問題などについての研究発表がなされました。

特に、過去に不祥事を起こした企業の不祥事を

  1. 表示偽装や品質偽装などの製品・サービスにかかわるもの
  2. 総会屋利益供与や有価証券報告書の虚偽記載などの企業・組織にかかわるも、
  3. 欠陥商品回収や顧客情報の流出などの対策不備にかかわるもの
  4. 生産拠点の損傷や環境汚染などの規範逸脱行為にかかわるもの

の4つのグループに分類し、各々の不祥事による当該企業の株価への影響の度合いについて分析した実証研究結果などは、とても興味深いものでした。
 

講演後、質疑応答の時間が1時間近く設けられ、活発な議論がなされましたが、「ブランド」や「ステークホルダー」、「レピュテーション」などの用語に関しては、未だ明確な定義があるとは言い難く、部会のメンバーの中においても、各人各様の解釈がなされているように感じました。

部会の他のメンバーの方も同じような感想を持たれていたようで、部会後の懇親会でも、そのことが話題になりました。
 

今後、レピュテーション部会でレピュテーションに関する議論を進めていくうえで、毎回、発表者担当者が各用語についてどのように定義しているかを確認したうえで、議論を進めることが大切であると思われました。

ただ、部会の期間は2年間ですので、今後、発表や議論が重ねられていく中で、レピュテーションにかかわる用語に関して、ある程度、メンバー間で共通した認識が持てるようになるのではないかと期待しています。

参考図書:『企業社会関係資本と市場評価-不祥事企業分析アプローチ-』

北見 幸一 著 学文社

第2回「レピュテーション・マネジメントとは何か~コミュニケーションの役割を中心に」

第2回(平成22.7.2)の研究部会では、東洋大学の井上邦夫先生が「レピュテーション・マネジメントとは何か~コミュニケーションの役割を中心に」という題目で発表されました。

「レピュテーション」について、「イメージ」や「ブランド」との相違という観点から考察することによって、定義づけを行うというアプローチをされていて、とても興味深いお話を伺うことができました。
 

企業の評判を表す用語としては、レピュテーションの他にも、「コーポレート・レピュテーション」や「コーポレートブランド」、単に「ブランド」、「イメージ」など、様々な用語が使われており、また、それぞれの用語が明確に定義されないままに使用されていることから、今後議論を重ねていくに当たっては、各用語についてきちんと定義づけしておくことが重要となります。

部会の後に行われた懇親会においても、用語の定義については、各人がそれぞれの見解をもっていらっしゃることがわかり、次回以降の研究部会においても引き続き議論を続けていくことが必要ではないかと強く感じました。

第1回レピュテーション部会

第1回(平成22.5.24)ということで、本部会の主旨や今後のスケジュールについて確認した後、メンバー紹介がありました。

参加者は、大学の先生、企業の広報担当者、PR会社のコンサルタント、英語の先生、コンサルティング会社の代表者、ライター、弁護士、NPO法人の職員etc.でした。

参加者のバックグラウンドがみなさん異っているので、今後のディスカッションにおいてもそれぞれの視点からのお話やご見解などを伺えることが大いに期待されます。

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