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訴訟対応 (訴えたい:原告編)

訴えたいときにはどうしたら良いですか?

1.本当に訴訟で良いですか?

訴訟は紛争解決のためのビジネスツールの一つに過ぎません。

画像 訴訟対応1

みなさまに覚えておいて欲しいのは、訴訟は、常にベストの解決方法ではなく、あくまでもビジネスにおける紛争解決の1つのツールに過ぎないということです。他の手段とのメリット・デメリットを把握した上で、経済合理性や他のいろいろな事情を考慮して訴訟という手段を採るか否か決めることになります。

そして、どの手段を採るかを決めるためにも、一度、顧問弁護士や信頼できる弁護士に相談してみて下さい。ビジネスに精通している弁護士ならば、安易に訴訟を勧めずに、その問題点に関して熟慮し、他の取りうる手段との関係で適切なアドバイスをすると思います。

2.訴訟のメリット・デメリット

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(1) メリット

第1のメリットは強制力です。訴訟は、みなさまが勝訴すれば、強制的に債権を回収したり、物を回収したりできます。そのため、訴訟で勝てば、国のお墨付きで、みなさまの権利を実行することが可能になるのです。この点は、訴訟の最大のメリットとなります。

第2のメリットは相手方が裁判所に行かざるを得ないことです。訴訟が提起された場合には、相手方は裁判所の呼び出しに応じて裁判所に来なければ、裁判所はみなさまの言い分を全部認めます。

例えば、相手方からすると、契約した覚えのない契約に関する代金の支払などが強制される可能性があるのです。そのため、相手方は、裁判所に行って、みなさまの主張に対して反論をしなければならないのです。

(2) デメリット

第1のデメリットは、費用(コスト)です。訴訟を提起する場合には、請求額に応じて印紙代(裁判所の手数料)が必要になります。

さらに、忘れてはならない費用(コスト)といたしまして、ご担当者の人件費になります。訴訟をされる際には、ご担当者のご尽力が欠かせません。証拠の収集や作成、事情の説明など、裁判所へ提出する書類などのためにお願いをさせていただくことが多岐に渡ります。そのため、ご担当者には多くの時間を訴訟対応に充てていただくことになります。

第2のデメリットは、期間の長期化です。訴訟になった際には、裁判所は原告と被告の両当事者の意見を聞いた上で、当該事件について判断していくものです。また、裁判の期日(開催日)は、1か月~1か月半に1回のペースで定められるのが通常です。

そのため、両当事者から、3回ずつ書面を提出しても半年以上かかることになります。その上、例えば和解の話になればさらに数か月かかり、証人尋問をするとなると、また数か月かかります。このように、訴訟はみなさまのビジネスのスピードから比べると、かなり長期間を要する可能性があるものです。

3.他の手段

このように見てみますと、訴訟とは紛争解決のための必ずしもベストのツールではないことがお分かりいただけると思います。訴訟以外にも、みなさんの権利を実現するためには、多くの方法があります。

例えば次のようなものが挙げられます。

  1. 交渉
  2. 内容証明又は書留による催告書・通知書
  3. 支払督促 (債権回収に限る)
  4. 少額訴訟 (60万円以下に限る)
  5. 調停
  6. 仲裁
各手段の比較表

手段

メリットデメリット

訴訟外の交渉

コストが安い

強制力がない

内容証明等

コストが安い
証拠として残る

強制力がない

支払督促

コストが安い
裁判所に行かずに終了

相手が異議を申したてると

訴訟に移行
債権回収以外は不可

調停

コストが比較的安い
数回の手続で終了

相手が手続きをとることに応じないと実効性がない

仲裁

コストが比較的安い
数回の手続きで終了

相手が手続きをとることに応じないと実効性がない

少額訴訟

コストが安い
1回の手続で終了

相手が希望すると

通常訴訟に移行
金額の制限あり

(60万円以下)

通常訴訟

強制力がある

コスト・労力大

長期間

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4.訴訟の特徴 ―専門的かつ難解―

さて、このようなメリットとデメリットを勘案したうえで、それでもみなさんが訴訟をしたいと判断された場合には、訴訟をすることになります。

ここで、訴訟を提起する前に、みなさんに知っておいていただきたいことがあります。

それが、みなさんの協力なしでは勝訴することができないということです。

みなさまには、訴訟を提起する前に、訴訟で請求したいことが裁判所で認められるだけの資料の収集をお願いしなければなりません。例えば、契約書、覚書、発注書、受注書、見積書、領収証、預金通帳、電子メール、手紙、FAX、メモ、議事録、会話の録音データ、サイトの写し・保存、履歴書、就業規則、営業日報、タイムカード、などです。

もっとも、全ての資料の収集には時間もかかると思いますので、まずは打ち合わせの日程までに収集可能な限度で用意して、お持ちいただければと思います。


その後、訴訟が始まってからも、弁護士から、「このような証拠はありますか?」などの資料収集に関する要望や、事実関係の再度の説明をお願いすることもあります。

資料収集は前述のように、極めて重要ですし、また、弁護士は、みなさまが裁判所に理解して欲しい内容を、裁判所用に法律的に構成し、翻訳しているものなので、できるだけ協力していただければと思います。

こうして、弁護士は、みなさまからの事情をお伺いし、みなさまからいただいた資料を基に、訴状を作成し、訴訟を提起します。

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5.裁判所に対する説明

裁判官は、法律の専門家ですが、みなさまの業界に精通している訳ではありません。そのため、訴訟の内容が専門的な場合には、その内容の説明も重要になります。

そこで、みなさまにお願いしたいことは、弁護士にも専門的な言葉や仕組みを改めて説明していただきたいということです。

当事務所はフランチャイズ業界の仕事を多く扱っておりますので、それらの業界の特殊性(仕組みや用語など)の大部分は理解できますが、裁判官に正確に伝えるためには、みなさまと弁護士が協力して、裁判官にかみ砕いてプレゼンテーションをする必要があります。場合によっては、みなさまに説明の資料をご作成いただくこともあります。

6.訴訟は相手方ありき

このようにして、みなさまと協議し協力し合って、弁護士はみなさまの代理人として訴訟を提起します。

しかし、訴訟とは相手方のいるものです。みなさまの手元にはないけれど、訴訟の結果を左右する有力な証拠が、相手方に存在する場合もあります(そのような証拠がないかどうかはみなさまの社内でよくご検討していただく必要があります)。そのため、どれだけ準備をしても、意表を突かれることもあります。

そのような場合には、事前の予測の通りに訴訟が進まないことも往々にしてありますが、適宜、みなさまと協力して、対策を練りながら対応することになります。その際には、再度、みなさまに資料の収集等をお願いすることもあります。こちら側に不利な証拠が出てきても、いろいろと考えれば、何らかの有利な資料がでてくるものですので、宜しくお願いいたします。

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7.終わらせ方の検討

訴訟は、判決だけでは終わりません。和解もあれば、相手が全面的に認めることも、こちらが訴訟を取り下げることもできます。

訴訟は、時間がかかりますので、みなさまの会社の置かれている状況も刻々と変化しています。そのため、訴訟が終わりに近付くと、訴訟を提起した時点とはみなさまの会社の状況が異なるために、当初は、判決を求めることとしていたが、和解で解決した方が良くなる場合も当然あります。

訴訟の進捗に合わせて、適宜、弁護士と相談して、どのような解決方法が、みなさまにとって最適なのかを検討する必要があります。

判決を求めると、証人尋問まで必要になり、予定を超えるより多くの費用がかかるかもしれません。そのような際には、和解で解決した方が、相手方から回収した金額につき、実質的にみなさまの会社の手元に残る分が増える可能性もあります。

このような点も踏まえて、弁護士と訴訟の終わらせ方を検討しましょう。

8.弁護士も色々

弁護士であっても、訴訟を行わない方針で相談を受ける方もいます。反対に、訴訟をすることを基本方針とする、訴訟が好きな方もいます。また、みなさまの業界に精通している弁護士もいれば、精通していない弁護士もいます。

みなさまは、日ごろから、みなさまの会社の業界に詳しい弁護士や、考え方が近い弁護士、多少考え方の違いはあっても、信頼できる弁護士を探しておくことが大切です。